Expanded cinema

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イメージフォーラム・シネマテークにてGuy sherwin&Lynn Loo の16mmフィルムパフォーマンスを観覧。いやー、素晴らしすぎた。本当に。

ガイ・シャーウィンの言葉を引用する。
私たちのすべての作品は、フィルムそのものを作品の中心に据えている(フィルムを物語を伝えるための単なる媒体として扱うのではなく)。これは、1920年代にヨーロッパで始まった、長い伝統を持つ実験にのっとっている。その中では、光・時間・リズム・音響と同様に、物質としてのフィルムそのものが、作品の作られる過程で重要な役割を果たす。
私たちの作品は、ひとつのスクリーンにひとつの映像を映すという形態から離れて、フィルムの物質としての存在感を強調するような形をとっている。その存在感こそが、デジタル媒体にはないフィルムの特徴である。会場に響く映写機のうなるような音やカタカタというささやきは、フィルムの持つ力を意識させ、その魅力で私たちを刺激する。

終了後、彼らと通訳を介して話した。
ガイは6台の映写機の片づけで忙しそうだったが、リンはとても親切にいろいろ話してくれた。(人柄も本当に素敵。)自分のやっていること、ドイツの実験映画作家のこと、欧米には実験的な作品を上映できる場所がたくさんあること、フィルムは観客とコミュニケートできる媒体である等々。自分の知らない優れた映画が沢山ある。