9.11(Fri.)-9.13(Sun.) ― レッドクロス上映会 ―

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写真提供:島田 量平
自分で映写をしなかったのに、疲れた。
完成されたものを上映するということは、取り繕うことができない恐怖があります。評価がくだされるという気持ちです。
ライブはライブでさらに緊張するので、結局はなにやっても精神的な負担がかかる。
打ち上げのビールはうまい。
Ben Russell “TRYPPES♯6” (US)
Johann Lurf “12 Explosionen” (Austria)
島田 量平 Ryohei Shimada “dorothy (ragged film#4)”
Ben Rivers “Origin of the species” (UK)
Pierre Molinier “MES JAMBES” (France)
田巻 真寛 Shinkan Tamaki “climax”
牧野 貴 Makino Takashi “While we are here”
それぞれ独自の持ち味があって、内容豊かな上映だった。

特にヨハン・ラーフの作品がツボだった。
約30秒に一回、深夜のいろいろな街角で、でっかい打ち上げ花火をぶっ放す様子を固定カメラで捉えるといったシンプルな内容。ゲリラ的で、こんなとこでやって大丈夫か?と思うんだけど、町中が大騒ぎになったりしないので、淡々と進行していく。一瞬の閃光と爆発音の残響によって、街角の空間と時間に変化がもたらされる。数分間に1回音を出す、ある種の実験音楽的であるかもしれない。トンネルや高架下などで音響が違うのでその点も面白かった。というか考えなくても、単純に観ていて自然に笑顔になる楽しい映画だ。

今回の上映で感じたことは、(初めて会ったときから感じてはいたが、)牧野貴の映画に対する情熱が並ではないということ(笑)作品づくりの姿勢、作品に対する愛情、そして作品を外に放つ意欲。テクニックや感覚、アイデアだけでなく、気持ちも重要だ。
そんな牧野氏の爆音レイトショーが10月10日~16日、吉祥寺バウスシアターにて開催されます。通常の映画館の音量ではなく、音楽ライブ並のボリュームでジム・オルークのサウンドトラックが再生されます。牧野貴の壮大な世界を全身で感じて下さい!

10月10日はオールナイト企画もあります。
これはめちゃくちゃ楽しみ。
世界最大のノイズの祭典「No Fun Fest」の映像プログラムが日本に来るのです!
さらに、構造映画の巨匠マイケル・スノウの傑作「波長」、レッドクロスでも上映したベン・ラッセルの作品等々、全部爆音で、寝ている暇はない!
マイケル・スノウは大好きな作家ですが、実は「波長」はまだ観てないのです。ゆっくりズームインしていく画面にサイン波がずっと鳴っているらしい。深夜に爆音でこんなの観たら気が狂うか、とんでもなく覚醒するか、どうにかなってしまうでしょう。
詳しくは以下のサイトで。
http://www.bakuon-bb.net/theworld/index.html

追伸:
牧野貴の「still in cosmos」がクロアチアの実験映画祭、25FPS international Experimental Film & Video Festival 2009でグランプリを獲ったみたいです。すごい。おめでとうございます!