1930

松本俊夫の「銀輪」、イマイチだったなー。しかし、復元の効果はかなりあったようだ。オリジナルネガをテレシネして、デジタル修復した後、CMYの3色を別々のネガに起こして、最終的にオプチカルでアナログ合成したらしい。多分、そんなような事を言っていた。金かけてるなー。発掘時は退色が進んでいたようだが、全然そのように感じなかった。

それよりも、荻野茂二のフィルムがとても良かった。ジガ・ヴェルトフの「カメラを持った男」を思わせる、9.5mmモノクロで撮影された『街』(1930)は多重露光が美しかった。アニメーションも多数作っていたようで、幾何学的な運動は、Harry Smith、Norman Mclaren、Len Lyeなどにも通じるものがあった。30年代前半に、日本でこんな映画が作られていたとは・・・。

ヒバリ映画祭の後は、フィルムセンターでメカスのリトアニア。フィルムセンターは一般500円・学生300円と安いのも魅力。いつも若い客が少ない。いい映画やってるのに。

■5/30(日) 5:00pm 6/3(木) 3:00pm
@フィルムセンター 京橋
リトアニアへの旅の追憶
Reminiscences of a Journey to Lithuania
(88分・35mm・カラー)
アメリカ・インディペンデント映画の巨人ジョナス(ヨナス)・メカスの代表作。ドイツ・ハンブルグの強制収容所時代を経て、兄とともに渡米したメカスが27年ぶりに故郷の地を踏み、母親をはじめ懐かしい人々と再会する。リトアニアの田園風景やニューヨークの日常を捉えた映像に重ねて、メカスが戦争、家族、故郷への思いを語る。
Language: English Subtitles: Japanese
’72(監督)Jonas Mekas

鑑賞予定

■5/23(日) 4:00pm
『フィルムセンター開館40周年記念発掘された映画たち2010
The 40th Anniversary of National Film Center Part 1
Cinema: Lost and Found 2010 』

@フィルムセンター 京橋
「実験映画の系譜:荻野茂二から松本俊夫へ」
(計90分)

戦前は国内外の小型映画コンクールで次々と入賞し、戦後はオギノ8ミリ教室を主宰してアマチュア映画の普及に努めた個人映画作家のパイオニア・荻野茂二(1899-1991)の諸作品と、2005年に発掘されて話題となった『銀輪』(矢部正男、松本俊夫、樋口源一郎監督、1955年)のデジタル復元版を上映。荻野作品は、1990年代前半に御子息から寄贈されたフィルム群から、これまで7本を35mmプリントにブローアップして復元してきたが、今回は新たに5本を復元した。上野松坂屋の広報映画『母を迎へて』、ドイツの“都市映画”『伯林 大都会交響楽』(W・ルットマン監督、1927年)の影響が垣間見える『街』、水の流れを抽象映画として表現した『RIVER』、「文化映画」的要素の強い『寒天』(原版は16mm)、そして戦前からの“水”のテーマに連なる『水の幻想』(原版はスーパー8)である(特記以外は9.5mmからのブローアップ)。
※『銀輪』[デジタル復元版・アナログ三色合成版]

BICYCLE IN DREAM
(12分・35mm・カラー)
日本自転車工業会の海外PR用短篇。少年の自転車へのあこがれを幻想的な表現で映画化した一種のシネポエムで、日本の実験映画史においても伝説的な作品とされていたが、2005年にオリジナル・ネガが発見された。今回は新たに、松本俊夫監督の監修のもとでデジタル復元を実現するとともに、三色分解した白黒ネガを光学的に合成した版を上映する(復元:IMAGICA、IMAGICAウェスト)。
’55(新理研映画)(監)(脚)松本俊夫(監)矢部正男、樋口源一郎(脚)北代省三、山口勝弘 (撮)荒木秀三郎(特殊撮影)円谷英二(美)北代省三、山口勝弘(音)武満徹、鈴木博義

荻野茂二という監督は全然知らなかった。松本俊夫の映画は面白いと思わないが、この銀輪はずっと気になっていたもの。円谷英二、武満徹が参加しているのも気になる。樋口源一郎はこんなところにも絡んでいたかー。復元の技術も気になる。モノクロの三色分解!?

■2010年05月30日
「ヒバリ映画祭 vol.3」
open 12:30 start 13:00
1000円 + drink
@Loop-Line 千駄ヶ谷
Billy Roisz
Not Still
TILT
Close Your Eyes
Dieb13
Mexican Schnitzel ‘09
Michaela Grill
Trans
Manuel Knapp
stroboscopic noise
坂本拓也
new work
角田俊也
new work
天狗と狐
new work
これは、絶対行くべきでしょう。

空間

現像中に酢酸をぶちまけて、強烈な刺激臭で死ぬかと思った。
music on a long thin wire
久々にAlvin Lucierの”music on a long thin wire”(1979)を聴いた。ワイヤーの振動と、空間に起きている微小な気流の変化を捕らえているような、しかし音となって出てくるものはとても豊かなものだ。実にいい。

このインスタ見たかったなー。
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ICCで数年前に見た展示も最高だった。きれいなガラス瓶を数個並べて、それぞれの口の上部にマイクを配置し、拾った音を台座のスピーカーから出す。フィードバックを伴いながら、室内を移動する人や、ガラス瓶固有の形状から発生する空気の流れによって、緩やかな音の変化が生じる。空間における目に見えない変化を、音を通して観察するような感覚だった。

ついでに、Pauline Oliveros率いるDeep Listening Bandの”The ready made boomerang”。Deep Listening Bandって名前がたまらない。地下の巨大貯水槽での演奏を録音したもので、残響時間45秒という場の特異性を、アコーディオンやトロンボーンの音で増幅させ、空間の広がりを体験する。

2、3日禁酒します。

昨日、イメフォ2プロ見たあと、明治神宮で撮影をし、代々木公園でフリスビーを鑑賞しながら一人まったりビール。夜8時~イメフォの打ち上げへ。優秀賞を受賞した島田っちにのこのこ付いて行き、ここぞとばかりにタダ酒を飲みまくる。散会後、マッキーと島田っちと3人で初カラオケ。楽しかった~。今日は夕方まで二日酔いという散々な体調。肝臓が疲れてるな。
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実はこんな事書いている場合じゃなくて、Kodakがとても重要な、深刻な発表をした。
詳しくは事実を確認してからアップするけど、映画用モノクロネガの2タイプのうち1タイプが生産中止になりそうだ。こ、これは映画作家にとって大きな打撃だ。映画ファンにとっても。このフィルムでどれだけ多くの名作が生まれたことだろう。

Nam June Paikは、”Zen For Film”という、真っ白な映像作品を作った。

何もない

画像の無い、透明なフィルムのことを「素ヌケ」と言います。
素ヌケって言葉、なんかエロいな。
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カイラス

新しい作品、なかなかできず。
明確なイメージはあるのだが、現像のプロセスで何度も行き詰ってしまう。
外は暖かくなってきたのに。一番辛い時期だ。
完成したら焼肉食べよう。

フィルムを編集するときなどに、リワインダーという、手でクルクル回す巻き取り機を使う。チベット仏教では、マニ車(まにぐるま)という、円筒形の、手でクルクルと回す宗教用具がある。側面にはマントラが、中には経文が入っている。これを1回まわすとお経を一回読んだ事になる。この楽な感じ。もし、リワインダーにお経を入れたら、どれだけの功徳があることだろう。

一方、同じチベット仏教でも、五体投地(ごたいとうち)といって、一歩進むたびに、体全体を大地に投げ伏して、聖地カイラス山(カン・リンポチェ)を巡礼するという、過酷なスタイルを選ぶ者もいる。何かを信じるとはすごいことだ。いつかチベットへ行って、この風景を見たい。
確か初めてTVで見たのは、「グレートジャーニー」という、冒険家・関野吉晴が、人類の辿った大陸移動の足跡を南米からアフリカまで人力で遡るドキュメンタリー番組だったと思う。これは、「映像の世紀」、「深夜特急」と並んで、大好きな番組である。主題歌がスティービー・ワンダーの”conversation peace”で、これまた最高だ。

めじろおし

久々の健康診断。身長が伸びた分、視力が低下。
今のところ日常生活と映画制作に支障は無いけど、車の免許更新でアウトになりそう。とうとうメガネが必要か・・・。

今後の注目イベント。
■2010年04月23日
“イザベル・デュトワ、秋山徹次、中村としまる”
@Loop-Line
即興演奏をするようです。秋山&としまるデュオの「蝉印象派」がとても気にいってるので気になる。

■2010年05月08日
“Manuel Knapp、神田聡+坂本拓也、川口貴大+大城真”
@Loop-Line
坂本さん曰く、Manuel Knappやばいとのこと。sixpackfilmからフィルム作品出してるみたい。sixpackといえば、俺の中でオーストリアの代名詞みたくなってきたな。

■2010年5月9日
場外シネマ “SUPER WONDER ! 科学映画作家・樋口源一郎”
@Latitude☆P
牧野貴がトークゲストで参加!

■2010年5月22日
“注目すべき人々第3弾【鈴木 學・解体講座】”
@Loop-Line
出演:鈴木 學 角田俊也
内容
今井和雄トリオ、RPGなどで活躍する電子工作音楽家、鈴木 學をオーバーホール!
電子工作に存在する論理とは?
何をリファレンスとして楽器を作っているのか?
監督のブロックサインを解読しよう!
氏の自作電子楽器のデモンストレーション、およびコンセプトや音楽観などを独自の視点で解体・構築するまったりトーク企画!氏のソロ演奏もあり。

■2010年4月28日- 6月21日
“ルーシー・リー展”
@国立新美術館
この人の器の造形、美しい。

5月2日は晴海ふ頭にて、念願のDJ Harveyの野外パーティー“Rainbow Disco Club”。Nick The RecordとMatt Edwardsも出る!やべ、METRO AREAも決定じゃん!イメージフォーラムフェスティバルのAプロとカブっている…。

ライブ終了

silicon wafer 2(エレクトロニクス制作講座発表会)の様子
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演奏開始後、20秒でオープンリールのテープが切れ、今後へのでっかい期待を残した西村達之。
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本講座の講師、鈴木學氏。身体に加速度センサーを装着し、身体の動きを映像に変換する。揺らぐような色の微妙な変化がとても良かった。
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私のパフォーマンス。スクリーンにソーラーパネルを貼り、電流をミキサーに直接流し込み、映像の明暗を音声として出力した。映像素材は、ゴミ捨て場で拾った学生運動のドキュメンタリーと、自作のアウトテイク(”scene 1″&”climax positive ver.” )。スクリーンに物を貼るだけで、観客の視点は映画の内容から離れ、白と黒のパターンを意識するようになる。音色が低音一点張りで、サウンドトラックになりきれていない点がポイント。
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ラストの田辺弘昌氏。詳しくは分からないが、氏の歩き回る動きに対して何らかのセンサーが反応し、レーザー光線や音が出力されていた模様、と言ってしまうと簡単だが、もっと複雑な内容だと思う。これはいいものを見た。
cacicoさんのピンホール万華鏡が新鮮だった。