5.5
イメージフォーラムフェスティバルで1プロ鑑賞
オーストリア・フランス・オランダの新作。
いやー、これが素晴らしかった。私が求めている新しい視覚体験とはこういうもの。
特にボカノウスキーの新作「太陽の鼓動」/35mm/18mm/フランスは、久々に豊潤なイメージの洪水に飲み込まれたような体験だった。少しダークで荘厳な雰囲気は(音楽から伝わる印象が大きいのだと思う)、結構苦手なんだけど、自分の好みとかを超越して、むしろ結構好きかもと思わせてしまう圧倒的なエネルギーがあった。私の言葉では説明できないので、機会があったら見て下さい。CGの嘘っぽい映像なんて腐った刺身みたいなものです。
木漏れ日の射す森の中で、ズームのミニマルな反復によって、遠近感や見ている対象が曖昧になっていく、「vertigo lush」/ヨハン・ラーフ/35mm/19min/オーストリア、これも素晴らしい。
古代ローマ時代の鉱物をマクロな視点で撮影し、偏光による幾何学模様の曼荼羅が展開されていく、「#37」/ヨースト・レクフェルト/35mm/29min/オランダ、これは中盤で飽きそうになったけど、終盤のカメラの眼によって為されるイメージの変化は美しかった。